長期にわたって連載しているこのシリーズですが、諸事情により申し訳ございません。

第4回を迎えましたが、面白いシリーズと自負しております。ではどうぞ。

④前橋刑務所

・衣食住の特色

前橋刑務所の“特別食”は短期刑の受刑者のために超豪華。三が日中楽しめるおせち料理の折り詰めを支給。そのほかには、羊羹やスナック菓子などの甘シャリや果物も特別支給。

さらにここから豪華なのが、ほかの刑務所とは一線を画し、国民の祝日や歳時でも、甘シャリが特別支給される。クリスマスにはケーキ、バレンタインデーにはチョコレートなどが配られる。

【大川商事　ビフォー・アフター動画シリーズ③　堺市中区深井】

大みそかにはインスタントのどん兵衛天そばも配られる。

・犯罪の種類

刑期が10年未満で犯罪傾向が進んだ指標受刑者を収容。

窃盗犯や覚せい剤所持などの再犯者、暴力団員の短期処遇を目的とする男子刑務所。

・イベント

慰問演芸、運動会、カラオケ大会、クラブ活動（絵画、囲碁、詩吟、書道、珠算、俳句）、各種行事などが行われている。

また昼に流すテレビ番組は、年１回のアンケートで選ばれるという。

もちろん矯正展もある。

・メリット・デメリット

メリット…

印刷技術に力を入れているようでオフセット印刷機、二色刷印刷機

などの技術を学べる。名刺やはがき、封筒、なんと同人誌の印刷まで行っている。

デメリット…

軽微な累犯者が多いために、塀の中で「次の犯罪に関わらないか」というお誘いが度々ある。うっかり話に乗って連絡先の交換などをしてしまうと、捜検の際にみつかり、懲罰房域になるケースが多い。シャバへ出たときの誘惑が非常に多いのがこの刑務所のデメリット。

・地域色

萩原朔太郎の詩にもゆかりのあるレンガ塀が印象的。今では塀を囲む林はないが、ロマネスク様式の高い堀がその詩情をとどめている。

栃木出身者と群馬出身者が出身地の悪口の言い合いでよく揉める。

こちらにも清水健太郎が収監されていた。

≫≫続く

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取材・文／丸野裕行（編集長）

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