暴行傷害事件―最も卑劣で身勝手極まりない犯罪。凶悪事件が潜む現代社会で、いつその影が忍び寄り、巻き込まれるかわからないこのご時世。あなたは傷害事件に関わってしまった時、心の準備と事件後の対策マニュアルをお持ちだろうか。

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硬いことは抜きにして、このフリーライター・元町ポルノスターが身をもって体験した傷害事件の顛末を今日はお話したい。

これは被害者保証・救済がおざなりになっている現代で、対暴行事件に戦いを挑んだ私の記録である。

一筋縄ではいかない示談をレクチャーしたい。メッタメタの失敗談ばかりでも、もしものときのみなさんのお役に立てるかもしれない。

■深夜のカラオケ店で脱糞するほど殴られて…

平成17年９月、事件は起きた。友人たちと共に地元のカラオケ店で深夜３時まで盛り上がっていたオレは会計を…とフロントへ。

そこには５人ほどの若い連中が屯していた。その中の１人、胸板の厚い若い男がオレを睨みつけていた。金を払う間も咬みつくように睨む。耐えられなくなったオレは訊いた。

[オレ]

「どうしたん？」

[加害者]

「はぁ？なんじゃゴオラァァ!!やったろかぁ～!!表出え!!」

[オレ]

「何言うてるんや、ケンカなんかせんでもええがな…」

[加害者]

「外出ろぉ!!」

突然怒鳴りはじめた男はオレの背中を押すように店の外に出た。

宥める私に逆上した男は、突然パンチを突き出し、顔面クリーンヒット。

オレはその衝撃で持っていた鞄を放り出し、歩道を越えた交通量の多い幹線道路でさらに殴る蹴るの暴行を受けた。痛たたぁ～!!

激しく腹を蹴られ思わず脱糞。パンツが重くなる。

止める男の仲間、間に入るオレの知人たち。男は我に返り、逃走用に仲間が回してきたパジェロに乗り込もうとした。そこをケータイカメラで撮影するオレの知人。パジェロは、深夜の闇に消えていった。

オレは救急車で病院まで搬送され、応急処置、レントゲン撮影など、意識のないまま受けることになった。

目が覚めたのは朝７時。医師から「今は動かせる体ではない。明日ちゃんと治療しましょう」と告げられ、オレはみじめに靴や服をボロボロにされた状態で、軋む体を揺らしながら、タクシーに乗り、帰路につく。

≫≫続く

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取材・文／山田裕

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