さて、2020年がスタートしました。

まず気になるのは、不動産投資の今後の動向です。

東京五輪以降の不動産投資市場の動向、果たしてどのように推移していくのでしょうか？

【2020年　東京オリンピック後に不動産価値は下がるのか？】

■2020年の不動産投資市場の見通しは？

2020年に発売されはじめる新築マンションの価格帯は、低い契約率であることからどんどんと下落傾向に進む可能性が高い。

中古のマンション物件についても、オリンピック終了などを危惧したオーナーたちが殺到し、短期的な売却などが非常に増えやすいと考えられるために、相場価格が横ばい、または下落傾向に陥る可能性があります。ただ、都心にある物件などに関しては、2045年の頃まで首都圏の人口が今以上の水準を維持する可能性が高いので、2020年直後に物件の価格が下落をしたと仮定しても中期で回復する可能性が高いです。

■融資の引き締めがネック

金融機関が行っているアパートローンは、2019年に引き続いて、2020年の後も引き締め傾向が続くと想定されています。これは金融機関が今後の日本の動向について、不安材料があるためです。

融資環境の厳しさがあることを背景に、アパート価格は下落に向かっていきます。今後、アパートやマンション投資を検討しているという方は、自己資金の増額や金融機関の融資ノウハウに関する情報を集めるなど、地固めに取り組んでおくことが重要でしょう。

また、マイナス金利政策については、今の国外の経済情勢などを見極めると、2020年以降も数年続きます。

不動産投資型クラウドファンディングに関しては、小口投資の分野では、事業者新規参入も含め、020年以降も拡大すると予測できます。

ESG不動産投資や一棟買いの案件も増えてくると想定され、不動産投資家にとっては新しい投資機会が生み出される年になっていくでしょう。

ただ危惧すべきは、不動産投資型クラウドファンディングサービスには、不動産投資会社が営業リストにあなたの名前を見つけていたりするので、面倒な事業者の見極めが必要です。

■海外不動産取引は為替リスクに注意

海外不動産の投資では、2020年度に行われる税制改正内容が一番注目されるところです。その他にも、市場自体がリスクオフになった場合、円高に傾いてしまう為替リスクにも厳しい目を向けておかなければなりません。

2020年は東京五輪が開催され、日本の不動産市場にとっても、大切な節目になる年になるので。不動産投資家全体の動向や海外投資家の動きにも注意しながら、有効な投資を進めていくようにしましょう。（完）

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取材・文／久留生まさお（不動産ウォッチャー）

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