最終回も、価格変動が起こってしまう不動産のタイミングとはなんなのかについて解説していきたいと思います。

タイミングを見計らって、不動産物件を購入しないと絶対に損をしてしまいますよ！

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■安倍政権誕生で融資のハードルが下がる

安倍政権誕生が誕生する前、不動産物件が安価であると感じることはまったくありませんでした。

立地がいいのに、12％や20％の利回りの中古アパート物件などがあり、金融機関の融資さえつけてくれれば、「絶対に儲かる！」と思えた物件は数多くありました。

ですが、金融締め付けの余波が響く当時は、不動産などへ融資してくれる金融機関というのはごくわずか。

しかし、それが存在したとしても融資の基準は、今の都市銀行程度の厳格度でした。その当時などでは、自己資金すらごくわずかだった私にはまったく購入することはできません。

12％の利回りの中古物件が、15％利回りになってくれないかと期待して待ちましたし、20％利回りの地方都市の中古アパートは30％くらいにならないかなと期待したこともありましたが、そこまで下がってくれることはごくごく稀でした。

■不動産市況のターニングポイントでどう進むか

現在の不動産市況はターニングポイントに突入していることは確かです。しかしながら、どちらに進むかの方向性が見えてくるまでまだまだ時間がかかるでしょう。

そんな渦中で、不動産物件はいつ買えばいいのでしょう？　その答えは複数あります。購入する人の置かれた状況の数だけ解答があるわけです。

数年待てるという人であればそれでいいでしょうし、今すぐ物件を買いたいと考えているのであれば、今すぐ購入することもありでしょう。

自己資金不足で待たざるを得ないあなたは、不動産物件を保有することに目を向けるならば、やり方はあるはず。

どのような物件を購入すれば儲かるのか、とよく質問されますが、それも人それぞれ。

不動産購入の基準のひとつとして、どのような年齢であっても「生涯ずっと維持する」と思えた不動産物件を購入するべきとなります。しっかりと自分が保有する物件の最後をイメージできなければ、一旦立ち止まるべきだと思います。

将来、更地にする、借金を支払いきれば資産にする、という考えもあります。自分の子供たちに引き継ぐ手間がいらない物件を購入するというのでもいいでしょう。将来年老いた自分にとって、その物件がどのような位置づけになるかという部分で判断することです。

高値で売却する、といった《夢見がちの出口》のみを考えて物件購入することは非常に危険です。世間というのはなにが起こるかわからないからです。（完）

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取材・文／岡田渉（不動産業者）

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