報道によりますと、右京区の太秦天神川駅が終点になる京都市営地下鉄などを運営する京都市交通局は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって減収が100億円以上見込まれています。

そのため、バス1日割引乗車券など5種類の価格を2021年10月より最大200円の値上げするなど、料金見直しを発表しました。

これにより、バスなどを利用しなければならない入居者は、できるだけ徒歩で中心部に出かけられる好立地の物件を選ぶという動きがあります。

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■京都市民の便利な足―物件価値が下がる？

ICカードや《トラフィカ京カード》による乗り継ぎ割引は、2023年4月に廃止。新しくポイントサービスを導入するといいます。

この料金見直しは、経営改善の一環として必要と判断。以前から他都市の公共バスと比較して乗車運賃が低い京都市バスのことが課題になっていて、制度の見直しを交通局が検討していました。

特に京都の市バスは観光客の利用が非常に多いことから、運賃値上げで適正化を図るといいます。対象としては、《地下鉄・バス1日券》《地下鉄1日券》《バス1日券》《修学旅行1dayチケット（2種類）》の5種類。《地下鉄・バス2日券》については廃止の方向へ。

■ポイント導入でも付与率は7％減

また、2023年より導入されるポイントサービスは登録制になるといいます。地下鉄やバス乗り継ぎや利用した金額に応じ、ポイント付与されます。

利用月額が一定以上であれば、“バス→バス”間の乗り継ぎに150円分を還元。ポイント付与率最大3％で《トラフィカ京カード》の10％に比べると付与率は下がります。

賃上げに関する情報『京都市交通局 2020年12月見直し案』

この値上げによって年間5億円の増収になるということです。ポイントサービスの導入に伴って、2023年4月に《トラフィカ京カード》《バス・地下鉄連絡普通券》《昼間回数券》などは廃止となります。

新型コロナウイルスが終息し、値下げや割引等が復活することが望まれますね。中心部から離れた物件の価値が下がってしまう恐れもありますから。

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文／鎌田都（不動産ライター）

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