今回も有名な温泉地である鳥取三朝温泉がコロナ禍でどのような対策をとっていたのかをリポートしたいと思います。

【Iwayu – Misasa – Japan】

■休業中従業員は？

知久馬さん「もちろんですが、休業中は従業員を遊ばせておくわけにはいかないので、JAからの協力要請があったので、鳥取名産の砂丘らっきょうの収穫を手伝わせていただきましたよ。コロナと時期が重なって、農家側も人手不足のこともあって、1ヵ月間は収穫作業に回わらせました。それはそれでやりがいがあるというか(笑)」

丸「らっきょうの収穫ですか。いい時期と重なりましたね」

丸「それでいつくらいから、解除したわけですか？」

解除後には感染予防対策を徹底した

知久馬さん「6月1日からは、休業要請解除したんですが、営業しているのは旅館は23軒中十数軒程度ですね。やはりクラスター感染したり、大人数で宴会をしたりすると、他のお客様に迷惑をかけてしまいますので。アルコール消毒を徹底したり、常に換気をしたりとそれぞれの旅館が気を配って営業しています。残りの旅館は、7月上旬までは自主的に休業という運びになりました。人通りはやっぱり少ないですが、少しずつ観光のお客様は戻りつつあります」

■優れた料理旅館として、芸能人や著名人が多く訪れる

丸「政府が促進する“GO TOキャンペーン”もありますから期待できますね」

知久馬さん「そうですね。確かに。6月1日から営業を再開した旅館は、足止めされていたストレスなのか、観光客が動き出して、にぎわいはじめていますから、期待はできますね」

丸「ですよね～」

知久馬さん「鳥取県が政府の施策とは別に打ち出した、期間限定の鳥取県民対象企画『we loveとっとり』というキャンペーンの後押しも大きな要因になっていると思います。これは、1泊1人当たり上限3,000円の宿泊費用の補助が出るというものです。同県内の観光客が一気に増えましたから、成功といえるでしょう」

■インバウンドではなく、内需拡大を

丸「大打撃を受けている観光地は多いと思うので、各都道府県の自治体には頑張ってほしいですね」

大型旅館よりも小規模旅館に人気がシフトしている

知久馬さん「今回のウイルス騒ぎでわかったのですが、全国の動きとして、今までは大型の高級旅館などが圧倒的な人気だったんですが、利用客が多すぎて“密”になりがちになると敬遠されているようです。だから、ウチのような小規模旅館に客足が向き、にぎわっている状況なんです」

丸「ほほう。逆転現象が起きてしまっているんですね」

知久間さん「“withコロナ”でいくのであれば、これはから小規模旅館の時代が来るかも知れません」

丸「どんどん進んでいっている“個の時代”ですが、観光旅館でもそういった現象が起きているのですね」

全体的に静かな鳥取

隣にある鳥取の中でも比較的繁華な倉吉もひっそりと静まり返っていました。

■お隣にある観光地・倉吉にも人出はあまりない

今後、政府が打ち出した“GO TOキャンぺーン”が本格的に始動しますが、日本全国の数ある観光地が内需拡大し、インバウンドに頼らない観光誘致に繋がれば……と日本という国を愛するいちライターとして真に願います。

コロナ感染に注意を払いながら、国内での観光を楽しみましょう。皆さんの力で国内の観光地を盛り上げていきましょう！

翌日も料理旅館ならではのおいしい朝食が出ました。（完）

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取材・文／丸野裕行（編

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