最近では賃貸住宅内での殺人事件など凶悪な事件が続発しています。例えば、神奈川県座間で起こった連続殺人事件。事件現場は賃貸アパートで、物件－ナーさんも管理している不動産会社も存在しています。

2017年秋に、行方がわからなく失踪してしまった女性の行方を警察が捜索する上でこのことが発覚。その日の翌日までに9人の男女の遺体がアパート内に置かれたクーラーボックスの中から発見されるという恐ろしい事件でした。

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今年の11月26日に犯人である白石被告に対し、検察は死刑を求刑し、12月には求刑のとおり、裁判官から死刑が言い渡されました。

《平成》という年号の最後の凶悪事件は、数多くの被害者を出しました。そして、この事件で舞台になったのが、賃貸アパートだったわけです。

不動産投資家としては、自分が所有する収益物件でこんな事件が起こってしまっては最悪以外の何物でもありませんし、どのようにすればこんな事件が起こらないようにできるのか知りたいところだと思います。

今回は、このような事件に巻き込まれないための教訓を学んでいきたいと思います。

■防衛術①　発生する前にできること

このような事件は決して他人事ではありません。世の中で起こるすべての事件は、あなたを巻き込もうと大きな口を開けて待っているわけです。

そのためにも情報収集が大切。あなたの物件で起ってしまっては困るような事件のニュースを逐一チェックし、対応策を常に考えておくようにしましょう。

実はこの事件、発生したときには「隣の住人が当たり前のように住んでいた」というのです。このアパートというのは、2階建て全12戸。ニュースを見た多くの視聴者が違和感を覚えはずです。

なんとテレビ局が取材をしたとき、「猟奇的な殺人事件が起きたのですが、まだこのアパートに住み続けているのですか？」というジャーナリストにインタビューを受けた住人は、

「え、なんでですか？　このアパートを出ていかなくてはいけないのですか？」

「参ったなぁ、出ていきたくないんですが……」

という発言が当然のように飛び出したわけです。

なんと、座間市にあるそのアパートというのは家賃20,000円という破格の賃料。周辺エリアの家賃相場は、平均51,000円だというのです。

1坪の家賃が5,581円の比較的高額な立地だったのです。ですが、このアパートは相場家賃よりもかなり極端に低い家賃だったわけです。

≫≫続く

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文／叶龍之介（不動産ライター）

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