最終回の今回も新型コロナウイルス感染症に翻弄された全世界の中で、2021年の日本の不動産価格がどのように推移していくのかについて、レクチャーしていきたいと思います。

■五輪を開催しても不況からは逃げられないの続き

ですから、コロナウイルスをまき散らしておいて、我関せずの中国の動向に注目しながら、世界は経済を回さないといけません。最近では、いち早く新型コロナウイルス感染症の恐怖から脱却した中国は経済大国への一途を辿っています。

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軍事費も大幅にUPしているようなので、キッチリと監視するような世界的な機関を整備しておくことが重要でしょう。

オリンピック委員会会長も「開催は絶対にする」と約束していますが、無観客開催では都内や日本中のホテルのベッドは埋まらず、しっかりとコロナが終息した後に、観光誘致で日本に外貨を呼び込む準備をしておかなければいけません。

街中に全世界からの外国人があふれ返っていた約2倍以上の観光客を呼ぶことに尽力する。それで、日本は少しずつ10年単位をかけて、回復していかなければなりません。

しかし、物件価格や地価が一気に高騰するには数十年かかりそうです。アメリカの政権もトランプの共和党から、バイデンの民主党に軍配が上がってしまいました。

中国と蜜月関係にあるアメリカになってしまっては、経済復興には2倍以上の時間がかかるでしょう。日本もその影響を受けてしまいます。

■自分の家を楽しむこと、できるだけ個人消費することを心がける

ただし、コロナ終息後に自分が居住するマンション購入を待つのはいかがなものかといいます。不動産投資とは質が違う、自分と家族の居住スペース。それを持つことは、人生と家族、生活満足度がUPします。

人生は100年時代です。たとえば30歳が90歳まで生きていくことを考えるのであれば、住むことは60年です。

初めの5年間を、地価や物件値下がりを待ちわび、満足していない賃貸マンションで生活するのと、人生の中で若い5年間を、値下がりが見越せても「どうも気に入った」という購入マンションで生活することは幸せといえるでしょう。

コロナ禍で、今の日本経済は混沌としています。さらに、不幸な有権者のせいで野党が政権を取ってしまった場合は、不動産価値はダダ下がりでしょう。

人生と経済は波乱の連続。自分のマイホームをどんなタイミングでどのように買うかというのは、《運命のいたずら》です。単純に「値下がり」「値上がり」などという範疇のものではないということを、不動産投資家は肝に銘じておく必要があるでしょう。（完）

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文／叶龍之介（不動産ライター）

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