今回も大ブレイクしている木下ほうかさんの半生について語っていきたいと思います。

■この人だけは怖かった

木下：そうそう。ブルースリーに憧れてたし、通信教育受けてたし。方向性が違いますよね。

ーー誰か、この人だけはコワい、恐れていた人物っていますか？

木下：大東市にはタカシっていうカオルちゃんみたいな立場の人がいた。男前だし、強いし、なんとか子分にしてもらおうと思っていた。その人も暴走族だったけど……。噂によると、真偽のほどはわからないけど、極道になっていると聞いたことがありますね。ひょっとしたら、死んでるかもしれないけど。

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ーー昔ってよく人が死んでいたんですか、喧嘩なんかで？

木下：昔は、死ぬ一歩手前がわかっていたから、あんまり死ななかった。僕らの次の世代では、よくやり過ぎて死んでましたけど。僕らの頃は、カエルの口に爆竹入れたりして、命の確認していたよね。抗争事件が起こったとしても死ぬことはなかった。

ーー抗争事件は頻繁にあったんですか？

木下：いや、あんまりなかったですね。僕は正直あんまり喧嘩したことは少なかった。僕らのエリアは喧嘩が強い地域だったから、売られることもなかったですよね。喧嘩をするようになったのは、東京へ出てきてからかな。

ーーじゃあ、大阪の中心エリアに行くとちょっとわからないという

木下：未開の地で、リアル『ガキ帝国』の世界観だったと思う。昔、この映画に出ていた北神同盟のモデルになっていた『極〇会』というのがあって、そこには顔を出してましたね。東急ハンズの前に集まって、ナンパしたり、たむろしてたりしてた。僕はやってないけど、タクシーひっくり返したりしてた。

■そこまでヤンキーでもなかった

ーー荒れてますね

木下：僕は期末試験とかがあったら家帰ってちょっと勉強してたりしてたから、あんまり加担していなかったですね。KISSなんかの音楽や石野真子なんかのアイドルにもハマってたから。石野真子の親衛隊は愚連隊みたいなものだったから（笑）

ーーそれから大阪芸術大学舞台芸術学科に入るわけですよね

木下：試験勉強もしてね。大学に入ったヤンキーなんかいないから、みんな周りの不良は離れていったし、大学は行ったときにパンチパーマだったのは、僕ともう一人だけでしたよ。恥ずかしいから、すぐに落として（笑）

≫≫続く

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文／丸野裕行（編集長）

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