今回も木下ほうかさんへインタビューしたときの記事について語っていきます。

ーー校内をバイクで走ったりするんですよね？

木下：そうそうそう。僕がその頃にグレていたりしたのは、怒りの感情とかそういうものじゃなくって、環境的にそういった文化に吸収されていっている感じでしたね。なんか、ノリみたいなね。

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■もともとアウトローではなかった

ーーほうかさん、高校には進学してますよね？

木下：行ってましたよ。まぁ進学といっても、新設校だから誰でも入学できる。それもすごい地元で、元々大阪拘置所があった所に高校と団地ができたわけです。そんな高校。僕は小さな頃は、大阪拘置所の中に入って、散髪してもらってたぐらいだから、身近な存在でしたよ。

ーー高校に入って、16歳のときに『ガキ帝国』のオーディションを受けるわけですが

木下：毎日新聞で大阪舞台にしたヤンキーの映画を撮るという広告を見て、オーディションに合格して。アパッチという鉄くずを拾って小遣いを稼ぐヤンキー集団のメンバーの一人として出演しました。当初はその役だけだったけど、監督に気に入られて、「そのままピース会に入ったことにして、おまえそのまま出ろ」と。アピールしまくったけどね（笑）

ーー次の映画出演とかあったんですか？

木下：その次が『ガキ帝国悪たれ戦争』にも出演が決まってね。その作品は、ウチの実家が出たり、友達を出したり、全面協力してましたね。でも、お蔵入りになっちゃって。某ハンバーガーショップからのクレームで上映禁止になってね。

■暴走族の準構成員だった日々

ーーで、そこでも暴走族には入ったままですか

木下：何を思って暴走族に入っているという基準はないんだけど、中学の頃にダックスというバイクに乗りはじめて、ちゃんとした改造車なんかは持ってないから、誰かのケツに乗せてはもらってたんです。そういう意味では、準構成員みたいな立場ですかね。

ーーちゃんと入ろうとは思わなかった？

木下：なんだか気持ちにストップがかかっていたんですよね。言ってしまえば、《半グレ》みたいな。ヤクザになったら終わりやろ、と。ラリッたり、酒に酔ったりしてると、喧嘩仕掛けられたときに負けるから、絶対に気を抜かなかったですね。周りがやっているようなそんな体に悪いこともしたくなかった。

ーーめちゃくちゃマイルドヤンキーですね（笑）

≫≫続く

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文／丸野裕行（編集長）

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