今回も様々な映画・ドラマで今後の活躍が期待されている編集長・丸野裕行のデビュー作である『木屋町DARUMA』について解説していきたいと思います。

■なんと映画化！

その後は遠藤憲一主演で映画化されました。

2015年10月７日シネパレス渋谷など全国拡大ロードショーされ、その後、東映ビデオからDVDリリースされました。当初は、東映VシネマとしてDVD化されるはずでしたが、劇場公開に至り、劇場数館で商業映画として、映画化されることになりました。

【『木屋町DARUMA』特報2】

■物語のあらすじ

大手消費者金融の貸し渋りやNPO法人を隠れ蓑に使った手法で、ふたたび復活を遂げた闇金融の世界が舞台。

主人公である勝浦茂雄は、かつて京都木屋町に一家を構え、栄華を極めていた元暴力団組長で、今は弟分だった金内のフロント企業『新和興業』に身を置いている。

勝浦の仕事は取り立て。それも、業界で最強と言われる取立ての方法だ。

五年前のある事件のおかげで四肢を失った勝浦は、そのハンデのある躰で債務者の家庭に乗り込み、嫌がらせをして回収をするという捨て身の取立てで、成功率100％を誇っている。その手法はとことん卑劣を極める。

■仕事は切り取り

右腕となる従順な坂本の助けを借りながら、次々に仕事をこなす勝浦の元に、組の上層部と兄弟分だった古澤から“切取り（債権回収）”の依頼が入った。勝浦は古澤とは悪縁。非常に仲が悪く、嫌な仕事ばかりを回されるのだ。

「勝浦さん、本当にこんな人生でいいんですか？」

「まぁ、これが俺は手足がなくなってからこんなもんや」

相手は、昔自分の組にいた若衆・サトシの女と家族。サトシは、勝浦を裏切って組織の金と売買するはずだった麻薬を持ち逃げした男だった。

そのために責任を取らされた勝浦は、今のような躰になったのだ。

勝浦は本部の意向どおり、女と家族の追い込みとサトシの居場所を炙り出すことに……。

しかし、一連の出来事の裏には、想像もしていなかった男の謀略があった……。

≫≫続く

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取材・文／木田悟（映画ライター）

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